サントリーが経営するバーの先駆け的存在のお店。
昭和39年開店のお店で、当時のまま残されています。トリスバーは、銀座・八重洲・中野と3店舗ありますが、当時のまま残されている店は、中野店のブリックだけです。
往年のスターが大活躍した日活映画の舞台にでもなりそうなムードのバーで、トイレに入ると、隣りで石原裕次郎や小林旭が用を足しているような錯覚を覚えました。
煉瓦造り風の店のドアの前まで行くと絶妙のタイミングで店の中で待機している店員さんがドアを開けてくれます。
店員さんは、昔ながらの白いバーコートを着た紳士風の人ばかり、店構えと店員さんを見ていると高い店にきちゃったかな・・・とトイレで財布の中身を確認したくなりますが・・・この店、下手をすれば昔よく見た酒屋の立ち飲みより安いんではないかと思ってしまうほど安い店。
でも、ムードは昭和レトロでチョッと高級イメージがある店なんです。
店内を見回すと「壮年」という言葉が似合いそうなお父さんやお姉さんがカウンターにつかまって酒を飲む・・・というより「楽しむ」という感じでグラスを傾け連れやバーテンダーとの会話を楽しんでいます。
こういう大人の遊び方を早く身に付けたい!と感じたデーブです。
大人の遊びの真似事は出来るデーブですが、本物の大人のように洗練されていないデーブは、カウンターに案内されると注文は、心の中で決めているハイボール(デーブはウイスキーを飲むならハイボールかロックです。)。バーテンダーのお奨めで、トリスウイスキーのハイボール「トリハイ」を試してみました。
トリスって安ウイスキーで美味くないんじゃない・・・とも思いながらバーテンダーの仕事を見ていると、ウイスキーをメジャーカップで量ってカチ割氷のはいったグラスに入れ、ソーダ-水で満たした後にレモンピールを搾りかけていました。
以前にサントリージガーバーで「ハイボール1923」というハイボールも同じことをしていたのですが、ハイボールにレモンピールは、デーブの大好きな飲み方、ウイスキーをソーダで割ると、華やかな香りがソーダによって弾けるように広がるのですが、レモンピールをすることによって、レモンのさわやかな香りとの相性がすごく良いんです。
常連さんらしい人たちも馬鹿なこと話しながらも何となくアカデミックなムード、会社帰りの紳士は文庫本を読みながらハイボールのグラスを傾けていたり、物静かに仕事の議論を交わす重役風の男性二人・・・みんな金持ってるんだろうけど安いこの店に集まってくる・・・そんな魅力がある店なんでしょう。
家に帰る前に会社モードから自宅モードにスイッチを切り替える店。そんな感じがするお店でした。
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